虚しさを解消する

消えてしまいたい この世から消えてしまえたら、どんなにいいだろう と思う時

消えてしまいたい、
この世から消えてしまえたら、
どんなにいいだろう。。。

セラピーの現場で、
そんなことを仰る方が
時々いらっしゃいます。

消えてしまいたいと思う時って、
心が栄養不足で、やせ細っている時なのかなと思います。

私自身、消えてしまいたいという思いが湧いてきて
仕方なかった時期がありますが、
心が目に見えるとしたら、
すごくすごくやせ細って、
風が吹いたら、飛ばされて、
どこかに行ってしまいそうな状態でした。

消えてしまいたいという思いと
死にたいという思いは全く別のもの

この「消えてしまいたい」という想いは、
「死にたい」というのと似ているように思えるけど、
質的にはかなり異なるものかと思います。

「死にたい」というのは、
生きていることがつらすぎる、
命を絶ちたいという、
ある種の強い意志、積極性がありますが、

「消えてしまいたい」というのは、
その存在がはかないという感じ。

そこには能動性、積極性は、
ほとんどありません。

どちらかと言うと、
身体の芯から出てくる
「ああ、疲れたなあ・・・」という感覚に近いかも。

今日はこの「消えてしまいたい」という思いへの
対処法を伝えていきます。

私自身、もう20年以上前ですが、
「消えたい」「消えてしまいたい」という思いが
しょっちゅう湧き上がってくる時期がありました。

あの頃感じていた思いを言葉にするなら、
身の置き所が どこにもない感じ ですかね。

消えてしまいたいと思っていた時
毛皮をはがされた因幡の白うさぎのような心の痛み

四六時中、目が覚めている間はずっと、
自分の心に大きな穴が空いていて、
その穴の中を冷たい風が吹き抜けていく感じで、

世界がモノクロームで、
自分以外の人はつながりの輪の中にいるのに、
自分だけは一人ぼっちな感じ。

私は、どこに居たらいいんだろう。。。

気が付くと、頭の中で、
そんな言葉が駆け巡っていて、

いつも自分を持て余して、
ふらふらとこの世界を彷徨っている感じ。

「死ぬのは怖いし、
私が死んだら、親や兄弟に迷惑がかかる。
死んだあと、人からいろいろ言われるのも嫌だし。
このまま消えてしまえたら、
どんなにいいだろう、どんなにラクだろう。。。」
そんなことをしょっちゅう思っていました。

あの痛烈な身の置き所がない感は、
本当にきつかったですね。

数年経ってから、カウンセリングの中で、
当時のことを振り返ったのですが、
あの状態は、まるで毛皮をはがされた因幡の白うさぎが
塩水につかった時のような心の痛みが、
慢性的にあったなあと思いました。

必要なのは安心安全な関係の中で、
心を立て直すこと

「消えてしまいたい」という思いが
日常的に湧き上がってくることが続いている時、
必要なのは安心安全な感覚があるところで、
ゆっくり休み、心を立て直すことです。

必要なのは、
この世界は安全だという感覚を
少しでも持てること。

そして、そのためには、
自分以外の誰か、他者の存在が必要です。

人間はつながりの中で生きる生き物ですから、
この世界は安全だという感覚を持つためには、
他者の存在が必要なんですね。

冒頭にも書きましたが、
すごく心がやせ細っている状態ですから、
いきなり、この世界は安全だ、私はつながりの中にいると感じるのは、
非常に難しいと思います。

なので、この世界には、
自分を拒絶しない人、自分を否定しない人、
自分が無防備でいても、傷つけてこない人、
そういう人が本当に存在する。
それを感じるところから始めるくらいがいいのかなと思います。

消えてしまいたいと仰る方の中には、
「自分は存在しなくてもいい」とか
「自分は存在していてはいけない」とまで
感じている方もいらっしゃいます。

基本的な安心安全感がない上に、
自分に対して否定的な思い込みがある。

そんなケースかと思います。

自分の存在そのものへの否定的な思い込みですから、
インナーチャイルドではなく、
インナーベイビーの思い込み、
インナーベイビーのトラウマなんですね。

このような場合にも、
まずは、自分以外の誰か一人とでも、
信頼関係を作っていくということが
大事になってきます。
死活問題に近いですね。

インナーベイビーが瀕死の上に、
インナーベイビーに対して、
大人の自分が攻撃している。
そんな状態ですから、それを止めるために、
自分以外の誰かの存在が必要になるんですね。

じゃあ、そういう安心安全な関係が、
どうやったら作れるか? ですよね。

最初は対人援助の専門家との関係から
始めるのがいいかもしれませんね。

また、1対1の関係が苦手という方は、
何人か人がいるグループ、コミュニティに、
少し入ってみる。
それくらいから始めるのは、どうでしょう?

私の場合は、摂食障害の自助グループに
参加することから始めました。

これはその方のタイプによって、
1対1の人間関係が安心できる人、
グループの方が安心できる人と別れるかと思います。

正解というのはないので、
自分の心と身体に聴いてみて、
自分に合う方を選べばいいかと思います。

前半の方で、
「消えてしまいたい」と思っていた時は、
まるで心が毛皮をはがされた
因幡の白うさぎ状態だったと書きましたが、

まさにこの毛皮がない白うさぎを
柔らかい毛布か何かでくるみ、
自然と毛がはえてくるまで寄り添う、
セラピスト側からしたら、
そんな感じがあります。

クライアント様のインナーベイビーに寄り添って、
栄養を与え、育て直すような作業ですね。

このような代理母からの
心の栄養補給体験ができると、
心の空洞が少しずつ埋まっていきます。

消えてしまいたいと言っていた時は、
モヤモヤして捉えどころがなかった心が
はっきりくっきりして、
自分というものの輪郭ができてきて、
自分はここに居るという感覚が増してきます。

そうなると、
「消えてしまいたい」という思いにくっついていた
虚しさ、空虚感もやわらぎ、
人生の充足感が自分の中から
次第に湧き上がってきます。

消えてしまいたい時、一人でできる対処法

自分一人でできる対処法としては、
手のひらで優しく身体に触れてあげるのが
有効です。

自分の身体に触れるという行為は、

自分が今ここに存在していることを
確かめていく行為にもなりますし、

自分の身体に優しく触れることで、
自分が自分に愛情を与える行為にもなります。

触れる自分と触れられる自分の二人がいることを
意識してみましょう。

もし自分が自分の赤ちゃんだったら、
どんな風に身体にタッチするだろう?
どんな風に触れて欲しいだろう?
そうイメージして、
身体に触れてみるのもいいですね。


優しく身体に触れること、触れられることで、
心の栄養補給ができるかと思います。

以上、参考になれば幸いです。

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