結婚できなかった。
もちろん、子どももいない。
これから婚活する気力もない。
親が死んだら、
一人ぼっち。
こんな私の人生に
何の意味があるのか、、、
生きる気力もないけど、
死ぬ気力もない。
早く人生を終わらせたい。
この世界から消えることができたら、どんなにいいだろう。
私の人生、意味がない。
早く人生を終わらせたい。
この世界から消えることができたら、どんなにいいだろう。
たまに、こんな声を、
40代で独身の女性から
聴くことがあります。
目次
その虚しさは結婚してないこと、子どもがいないことが原因ではなく
小さな頃から虚無感があった人が多い
生きる意味が見いだせない、人生が虚しい、、、
そんな風におっしゃる方の話を
よくよく聴いていると、
もともと小さな頃から、
心の中に、
大きな孤独感というか、
虚しさがあったことがうかがわれます。
年齢が40代で、かつ独身だから、子どもがいないから、、、
という理由だけでない方がほとんどです。
もし結婚してない、パートナーがいない、
そのことが虚しさ、人生の無意味感の原因なら、
結婚すれば解決するはずです。
子どもがいないことが原因なら、
里子制度を利用して養子縁組をすることもできます。
だけど、婚活する気も起きないし、
ましてや子どもを持つなんて考えたこともない、
そもそも生きていること自体がしんどい、虚しい、
積極的に死にたいというほどでもないけど、
もうこのまま消えてしまえたら
どんなにラクだろうと思う。
生きていたって楽しいことも面白いこともないし、
だけど、最低限度のお金は稼がないといけないから、
仕事はいかないといけないし、
明日消えることができたら本望だ。。。
そんなことを仰る方が実に多く、
その虚しさ、無意味感の原因は
結婚しているしてないではないかなと思います。
その虚しさ、生きる意味がないという感覚の原因はどこにある?
じゃあ、この虚しさ、生きる意味がないという
原因、理由って、何なのだろう?
そう言いたくなりますよね。。。
これはあくまで一般論であり、
すべての人に当てはまるかどうか分かりませんが、
その方の中にいる小さな子ども・インナーチャイルドが
深刻な心の栄養不足に陥っていること、
これが原因のことが多いですね。
心の中にいる小さな子どもが心の栄養不足で
瀕死の飢餓状態な感じです。
心も身体と同じように、
大きくなるため、大人になるためには
栄養を受け取ることが必要なのです。
インナーチャイルドと虚しさはどうつながっている?
自分の中の小さな子どもが栄養不足っていうのは、
なんとなく分かるかも、、、
だけどそれが、この虚しさや無意味感と
どうつながっているの?
そんな風に思った方も多いかもしれませんね。
そんな方に向けて、もう少しかみ砕いて説明してみます。
心の栄養って、どんなものか?
そこからいきましょうか。
赤ちゃんが、子どもが育つ時って、
おっぱいや離乳食といった身体への栄養と同時に、
お母さんはじめ養育者の愛情のこもった、温かい眼差しや関心、言葉が
一言で言うと愛情が必要不可欠となります。
子どもは自分に対して向けられる愛情を心の栄養として、
自分の心を成長させていきます。
ここで言う自分の心を成長させるとは、
自信をつけていくということです。
自分という人間には愛される価値がある、
自分は尊重されるべき大事な存在で、
この世界をジグソーパズル例えるなら、
自分はそのパズルの中の大事な1ピースだという感覚です。
自分の存在価値に対する根拠なき信頼感とでもいうのかな。。。
スポーツができるから、
勉強ができるから、
顔が可愛いからと言った、
何らかの裏付け、理由がある自信ではなく、
自分の存在そのものに対する自信です。
自分が自分だから愛される、存在する価値があるといった類の自信です。
私は存在への自信と呼んでいます。
子どもは自分を育ててくれる養育者に
愛情をもらいながら、
この存在への自信を発達させていきます。
だけど、慢性的な心の栄養不足が続くと、
この存在への自信が育ちません。
この世界は自分の居場所で、
自分はこの世界の大事な一員だという感覚が持てません。
この居場所のなさ感が
虚しさ、生きる意味が見いだせないという感覚に
つながっているんですよね。
かつ人間って、すごく寂しかったり、
すごく怖かったり、すごく痛かったりすると、
つまり、大きな苦痛を感じると、
自分の心の一部を切り離すんですね。
トカゲが、敵の攻撃から自分を守るため、
しっぽをチョキンと切ってしまうように、
心の一部を切り離して、
切り離すことで苦痛を感じなくして、
自分を守るんです。
今までの文脈から言うと
泣いている自分の中の小さな子どもを
心から切り離しちゃうとも言えるかな。。。
※これを解離と言います。
解離は人が苦痛を切り抜けるために編み出した
すごいスキルです。
解離の話はこちらに詳しく書いています。
◇解離症状、離人感、現実味がなく抜け殻状態だったのが治ってきた話
そうやって、切り離すことで、
心に空洞ができ、その空洞が虚しさを生み、
「早く人生を終わらせたい」
「消えてしまいたい」という想いが
ますます強まるんです。
感じないよう、自分の心からインナーチャイルドを切り離しても、
そのインナーチャイルドがいなくなったわけではないんです。
本来ならあるはずの自分の一部が切り離されたことで、
その場所には空洞ができて、
空洞にはスキマ風がピューピュー吹き痛み続けるのです。
虚しさを感じる原因、
生きる意味が見いだせない原因の話は
これくらいにして、どうやってその気持ちをケアしていくか、
それについて次の章では話します。
まあ、いつか死ぬんだから、それまで生きててよ、フラフラとさ。
人生が虚しい時、効果的なアファメーション
人生が虚しい、生きる意味が見いだせないと感じている方に
まずは女優の樹木希林さんの言葉を
紹介したいなと思います。
これは、樹木希林さんが、
不登校新聞というメディアの取材を受けた際に、
夏休みが終わった次の日の9月1日は、
子どもが一番多く自殺する日だから、
9月1日に学校に行きたくないなと思っている子どもに向けて、
何かメッセージを送って欲しいと言われ、
おっしゃった言葉です。
============
9月1日がイヤだなって思ったら、
自殺するより、
もうちょっとだけ待っていてほしいの。
そして、世の中をこう、
じっと見ててほしいのね。
あなたを必要としてくれる人や物が見つかるから。
だって、世の中に必要のない人間なんていないんだから。
私も全身にガンを患ったけれど、大丈夫。
私みたいに歳をとれば、
ガンとか脳卒中とか、
死ぬ理由はいっぱいあるから。
無理して、いま死ななくていいじゃない。
だからさ、
それまでずっと居てよ、
フラフラとさ。
https://futoko.publishers.fm/article/9204/より引用
============
樹木希林さん、
亡くなってしまいましたね。
無理して、いま死ななくていいじゃない。
という言葉にすごく真実味があります。
この最後の
だからさ、
それまでずっと居てよ、
フラフラとさ。
という言葉が、本当に心に響きます。
ポジティブシンキングは逆効果の時がある
早く人生を終わらせたい。消えてしまいたい。
そんなこと言ったら、
たいていの人が、
何、そんなこと言ってんの!
人生、自分次第なんだから。
前向きにならなきゃダメ!
なんて言いそうだけど、
言われた側の虚しいという気持ちを抱えてきた方は、
とてもじゃないけど前向きになんてなれなくて、
そんな風に声掛けされたことで
自分の気持ちを否定されたように感じて、
余計つらくなった、余計孤独感が増した、、、
そんな風に仰いますね。
虚しい、消えたいと思っている方自身が、
心のどこかで、自分に対して、
前向きに、ポジティブになれない自分を責めていることも多いです。
だから、頑張って前向きになろうとしない方が良いです。
まずは、虚しいって気持ちを受け止め、
それに寄り添うというのがいいかなと思います。
自分に寄り添うってどういうこと?
そう思ったかたも多いことでしょう。
そうですね、具体的に言うと、
自分の気持ちを言葉にしてみて、
「そう感じているんだね」と言ってみる。
これだけでも、自分に寄り添うことです。
例えば、
今日も仕事行きたくないなあ、
生きてたって楽しいことも特にないし、
人生虚しいだけなのに、
なんで働かなきゃいけないんだろう。
マジで疲れる。。。
そんな風に感じていたら、
「仕事に行きたくないんだね」
「人生が虚しいんだね」
「なのに、どうして働かなきゃいけないんだろう。。。って思うんだね。」
「疲れたって感じてるんだね。」
こんな風に気持ちを感じている自分に対して、
もう一人の自分が共感してあげる。
そんなイメージです。
こんな簡単なことでいいの?と思うかもしれませんが、
こんな簡単なことでも繰り返していくと、
ちょっとずつ虚しさがうすれてきたという方、多いんですよ。
言葉ではなく、身体に触れることで、
心の栄養不足解消になることもある
虚しい、生きる意味が分からない、、、
そういう想いを長い間抱えてきた方は、
共通して、
自分という感覚がよく分からない、
生きていることが現実味を帯びて感じられず、
周りと自分がすごく隔たっているような感じがある、
生きる気力が湧かず、
ちょっとしたことでも疲れやすい などと仰います。
そういう状態だと
言葉が入っていかない、、、
ということがしばしばあります。
心の中の小さな子どもが赤ちゃんくらいの状態で
そこから育ってない場合です。
赤ちゃんが泣いてる時って、
「そばにいるよ」とか「見てるから大丈夫よ」とか
言葉だけで伝えても伝わらないですよね。
言葉より、抱きしめてあげることの方が大事だったりします。
なので、虚しい、生きる意味が分からない、、、
そういう気持ちが強くてつらい気持ちが長く続いている時は、
両腕で自分をぎゅーっと抱きしめる、
安心できる人にハグしてもらうなど、
身体の触れ合いを通して愛情や安心感を伝えてみましょう。
カウンセラーやセラピストの力を借りて
心の中の子どもに栄養を与える
虚しい気持ち、生きる意味が見いだせないという気持ちが
長い間続いている方は、
その気持ちを受け止め、その気持ちに寄り添うことが大事だよ
と言われても
そもそも、それをする気力すらない方が多いです。
そういう時はカウンセラーやセラピストの手を借りるのも
一つの方法です。
私のところに
早く人生を終わらせたいとおっしゃる方がいらした時は、
その方のお話を、本当にただただ聴くんです。
聴くというよりは、
その方のお話をひたすら感じる
というのに近いです。
この「ひたすら聴く」を繰り返していると、
ちょっとずつ心に弾力が戻ってくる。
栄養不足のインナーチャイルドが、
少しずつ少しずつ栄養を受け取って、
元気を取り戻していく感じです。
「自分の人生は無意味だ」
「早く人生を終わらせたい」
「消えてしまいたい」
そんな想いを慢性的に抱えている方には、
人から受容される体験が必要なんですね。
それも、その方のプラス面だけではなく、
弱さや未熟さなど、いわゆるマイナス面も含め、
自分の全体を受容される体験。
これが必要です。
無条件の受容と書きたいところですが、
私自身、生身の限界ある人間で、
無条件で他人を受容することができる!と
言い切れないのが正直なところです。
そして、それでいいかな、
完璧でない、生身の私で、
クライアント様の前に存在することが
大事なのかなと思ってもいるんですが、、、
受容される体験を積み重ねていくと、
虚しさが薄れてくる
誰かに、自分の良いところも未熟なところも
受け止めてもらう体験を積み重ね、
心の栄養不足が少しずつ解消されてくると、
少しずつ虚しさが薄れてきます。
だけど、自分以外の誰かに受容される体験を積み重ねると、
少しずつ心に力がついてきて、
自分の気持ちを自分で受け止めるための
心の器が作られてきます。
この心の器が作られてくることによって、
かつて、切り離した心の一部が自然と戻ってきます。
このプロセスは当時の痛みを感じていくことでもありますが、
当時と違って、その痛みを感じても壊れない自分になっています。
心が痛いけど、それを感じても、
自分を保っていられるようになるのです。
ここまでくると、
「早く人生を終わらせたい」
「消えてしまいたい」という想いは、
ほとんどなくなります。
生きる痛みも感じるけど、
それ以上に生きる喜びも感じるようになるからです。
以上、ご参考になれば幸いです。
無料メルマガでは、
メルマガを読むことで、
今まで言葉にならなかった気持ちが
言葉になっていくような内容を発信しています。
※ブログには書けないこと満載(笑)
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~虚無感、私の人生、何だったんだろうという想いの下にあるもの
◇母の愚痴の聞き役になるなど、親の世話役をしてきたことからくる空虚感の癒し方
◇40代独身女性実家暮らし、
自分の人生には何にもない感じがして、
毎日辛いです。
◇40代独身女性です、
何を目標にして生きればいいのか、
分からなくなってます。
◇実家暮らし、独身、親が死んだら、どうしよう?
親が死んだら一人ぼっち?と不安な時の対処法