周りの未婚いじりが半端なくて、
面倒くさくて仕方ない。
独身だというだけで、
周りから、いろいろと詮索され、
時にはさげすまれたり、説教されたり、
哀れだ、惨めだ、気の毒だと言われたり、、、
ちゃんと働いて、税金払っているんだから、
別にいいでしょ!
頼む!私のことは放っておいてくれ!と
叫び出したいのを日々こらえているほど。
本当の本当にうんざりしている。
そんな声をよく聴きます。
目次
未婚いじりは独身ハラスメントとも言われる
最近では、未婚いじりを
独身ハラスメント、
シングルハラスメント、
ソロハラスメントなどとも言うそうです。
独身ハラスメントの具体例
私も30代の頃、この独身ハラスメントに、
さんざん遭いましたので、
私が言われたことをいくつか挙げてみます。
主な相手は、両親、親せき、そして職場の人でした。
特に女性からの
独身ハラスメントは
激しいものがありました。
「どうして結婚しないの?」に始まり、
「子どもが欲しいなら、
早く結婚した方が良いよ。
年取ってから産むと大変だから。」
「別れてもいいから、
子どもだけは産んだ方いい。」
「ぼやぼやしてる暇なんかないわよ!
自分の歳考えな!」
「今が最後のチャンス!」
「ずっと独身なのは、
不倫してるからに違いない」
「今はいいけど、年取った時が寂しいよ。
誰も面倒みてくれなくて、
一人寂しい老後が待ってるわよ。」
「今、好きやってやって、
自由を楽しんでいるんだから、
老後が寂しくても自己責任だからね。」
などなど。。。
未婚いじりを受けている真っ最中の方は、
これを読みながら、
「そうそう、本当にもうウンザリ・・・」
重い気持ちになったかもしれませんね。
独身ハラスメントへの対処法
相手の言葉を受け取らない
まず最初に伝えたいのは、
相手が差し出してくる言葉を
受け取るか、受け取らないか、
自分で決めて良いということ。
これは、どういうことか?と言うと、
人と人の間には境界線があって、
その境界線をしっかり意識し、
自分の陣地に入れるものは
自分で選んで良いということです。
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◇人からの頼みを断るのが怖かったり、罪悪感があったりして、
なかなか断れず、人付き合いが憂うつです。
身体の境界線から考えると分かりやすいと思います。
いくら、目の前のおっぱいが魅力的だからと言って、
その人に断りなく勝手に触ったらダメです。
見ず知らずの女性のおっぱいを勝手に触ると、
痴漢という性犯罪になります。
これと同様に、心の面でも境界線はあります。
自分の価値観を相手に押し付けるのは、
心の境界線を侵犯しています。
人が、自分の信じている宗教を、
ほかの人にも信じろと強要する図を
想像してみてもらうと
分かりやすいかと思います。
私は、未婚いじりというのも、
自分と相手の間にある
価値観や心の境界線を踏み越えることだと思います。
自分の陣地に入られた時、
それが自分にとって害があるものなら、
受け取らなくていいんです。
ここでのポイントは、
受け取らないと言うことと、
相手と戦うと言うことは
違うということです。
戦うって、相手と関わることです。
相手に向かって、
「入ってこないで!出ていって!」と言っている。
受け取らないというのは、
流すとか、スルーするというのに
近い感覚です。
自分の心の周りに見えない薄い膜があって、
その膜の表面を相手の言葉がつるんと滑って、
流れ落ちていく、そんなイメージです。
未婚いじりしてくる人と、
いちいち戦って、相手を変えようとすると、
疲れてしまうかなと思うんです。
そして、私たちは誰もが、
他人のことは変えることができません。
だから、未婚いじりは受け取らない。
相手の言葉を、自分の心に入れない。
それが良いかなと思います。
負け犬、勝ち犬という枠組みから離れる
自分のことを
負け犬でも勝ち犬でもなく、
自由な野生の犬、一匹狼と思ってみるのも
お勧めです。
※一時期、ものすごく流行った
結婚してない女性を「負け犬」と呼ぶ風潮。
この言葉は、酒井順子さんの
「負け犬の遠吠え」という本から来ていますが、
酒井さんは、
この独身ハラスメントに対して、
軽やかに負けを認め、
そのことで敢えて、
独身ハラスメントを超えたという印象を、
私は受けました。
なのに、
酒井さんの意図とは反して、
マスメディア始め、
世の中は「負け犬」という言葉が、
独身ハラスメントの道具として
使われるようになってしまったわけですが、
このねじ曲がり方にも、
独身ハラスメントの風潮を感じます。
結婚すれば、ずっと幸せか?と言えば、
全くそんなことはないと、
私は思います。
結婚しても、いろいろあるし、
結婚しなくても、いろいろある。
結婚して離婚する人もいるでしょう。
※日本人の離婚率は3割。
結婚しているか、どうかで、
そんなに簡単に、人間を負け犬、勝ち犬と
二つのグループに分けることはできないと思うのです。
そして、結婚してもしなくても、
自分という人間一人分の人生を
すべての人がまっとうすることには変わりません。
だったら、結婚しているかどうかで、
負け犬、勝ち犬と、人をグループ分けするのではなく、
誰もが、サバンナの野生動物のように
まずは自分の人生を生きる。
自分の人生を生きるという土台があって、
その上に、結婚する、しないがある。
それが良いなと思うんです。
繰り返しになりますが、
未婚いじりに遭ったら、
同じ土俵に乗らないのが一番。
上記に挙げた2つの対処法は、
未婚いじりをしてくる人と
同じ土俵に立たないための方法とも言えます。
独身の人にも
家庭持ちの人にも贈りたい
樹木希林さんの言葉
最後に樹木希林さんが、
不登校や引きこもりを
経験した、経験中の人たちが作る新聞、
不登校新聞の取材で語った言葉を
紹介したいと思います。
やっぱりがんになったのは
大きかった気がします。
ただ、この年になると、
がんだけじゃなくて
いろんな病気にかかりますし、
不自由になります。
腰が重くなって、
目がかすんで
針に糸も通らなくなっていく。
でもね、それでいいの。
こうやって
人間は自分の不自由さに仕えて
成熟していくんです。
若くても不自由なことは
たくさんあると思います。
それは自分のことだけではなく、
他人だったり、
ときにはわが子だったりもします。
でも、その不自由さを
何とかしようとするんじゃなくて、
不自由なまま、
おもしろがっていく。
それが大事なんじゃないかと思うんです。
https://futoko.publishers.fm/article/18906/ より引用
私、結婚しても、結婚しなくても、
人間、希林さんの仰るように
どこか不自由なところがあると思うんです。
結婚したらしたで、
いつもラブラブというわけではなく、
結婚相手と一緒にやっていくための
努力や気遣い、
時には我慢もあることでしょう。
結婚しなければ、自由か?と言うと、
決して、そうではなく、
一生、自分で自分を養っていく責任や、
孤立のリスクもあるでしょう。
どう生きても、
生きてる限り、
不自由はつきものです。
だから、希林さんが仰るように、
不自由なまま、
おもしろがっていく
それに尽きると思うのです。
以上、ご参考になれば幸いです。