NOと言えない、頼まれると断れない

人からの頼みを断るのが怖かったり、罪悪感があったりして、なかなか断れず、人付き合いが憂うつです。

「頼まれると嫌と言えない」
「誘われると断れない」など、
なかなかNOが言えなくて、
それが原因で、
人付き合いも憂うつになっている。

そんなご相談を受けることがあります。

NOと言えない一番の理由は、
相手にどう思われるか?が、
気になる。

さらに突っ込んで言うと、
相手の気分を害するのが怖い。

ということが挙げられるかと思います。

そして、どうして、そんなに
他人の気分を害するのが怖いか?と言うと、
自分に対する自信のなさ、
自己肯定感の低さと言うのがあるのでは?

自分が自分のことを好きで、
自分を肯定できていたなら、
他人の頼みや誘いを断って、
他人が気分を害しても、
そこまでダメージを受けないと思うんです。

だから、
「断りたい時、気持ちよく断る。」
「NOと言いたい時、爽やかにNOと言う。」

そのためには、
自分に対して自信を持つ、
自己肯定感を上げることが必要となってきます。

それができたら、
相手との心の境界線を
健全に引くことができるし、

相手からの頼みや誘いを断った時、
相手との関係に葛藤が生じること、
相手との関係に緊張が生じることに
持ちこたえることもできます。

今日は、そんなことも踏まえながら、
断りたいの断れない方が、
どうやったら気持ちよく爽やかに断れるようになるか?
そのためのヒントを伝えていきます。

NOと言うための実践的なスキル

爽やかに断れる自分になるため、
自分に自信を持つ、自己肯定感を上げる。

なんか壮大な話で、
気が遠くなった方もいるかもしれません。

言われなくても、
そんなことは薄々、もしくは明確に、
自分で気づいてますという方もいるかも。

だけど、実際問題、
ある程度、人と関わらないと生きていけないし、
そしたら、どうしても断らないと
いけない場面が出てくることでしょう。

自信を持つこと、
自己肯定感を上げることが大事なのは、
分かっているから、
まずは手っ取り早く
爽やかに断る方法を知りたい!と言うのが
正直なところかと思います。

なので、まず最初に、
長い話を短くして、
具体的で実践的な断るためのスキルを
伝えていきます。

とりあえず黙ってみる。
もしくはメールの返事をしない。

何か頼まれて、
もしくは誘われて、
断りたくても、それが言いづらい時は、
すぐに反応を返さないこと。

具体的には、
相手と会って話している時に、
頼まれたり誘われたりしたなら、
相手の言葉にすぐに返事をせず、
少しの時間、黙ってみる。

メールなら返事をしないでいる。

断りたくても断れないという方は、
断った時の相手からのネガティブな反応を
すごくすごく恐れている方というのが
ほとんどでしょう。

普段から、
ちょっと、もしくはかなり、
人が怖くて、
人と関わることに緊張感が高いのかなと思います。

さらに推測すると、、、
その結果、良い人をやっちゃうてる。
良い人をして嫌われないようにしてる。

そんな方が多いのでは?

すると、相手からの頼みや誘いに対して、
自分がどうしたいか?を考える以前に、
反射的・反応的に、
うんうんと頷いてしまう。
良い顔してしまう。

そんなことって起こってませんか?

なので、断る以前の段階で、
まずは反射的・反応的に、
うんうんと頷いて、他人に良い顔することを止めましょう。

というのが、私からの提案です。

人からの頼みや誘いに
すぐに応えなくていいんです。

断ったっていいんです。

ちょっと固い言葉ですが、
自分には断る権利があります。
誰にでも、この権利はあります。

どうやったら気持ちよく断れるか?自分と作戦会議する

断りたくても断れないという相手は、
これから先も付き合っていく必要がある方が
ほとんどだと思います。

断ったら、この先、
この人との関係が悪くなるかもしれない。。。

そんな不安と恐れが、
断ることをためらわせているのだと思います。

こういう時は、
どんな風に伝えたら、
相手との関係が悪くならず、
自分のNOが表現できるか?
作戦を練りましょう。

この時のポイントは
白黒思考にならないこと。

NOと言いたくても言えない人は、
相手から、何か頼まれたり、誘われたりしたら、
100%受け入れるか、
100%拒絶するか、
どちらかしかないと決めつけ、
自分で自分を追いつめているところが
ある感じがします。

こういうのを白黒思考と言います。

白黒思考を止めて、
白と黒の間には、
無数のグレーがあることを
思い浮かべましょう。

そして、相手も自分も尊重するような
断り方、NOと言う方法を考えてみましょう。

断ることに申し訳ない気持ち、罪悪感が出てくる。
そんな方も多いかもしれません。

次の次の章で、断ることへの罪悪感への対処法を書いてますので、
そちらを参考になさってください。

断る理由を相手に納得してもらわなくてよい

前章にも書いたように、
なかなか断れないという人は、
相手が気分を害するのが怖い方がほとんどです。

これって、ある意味、
承認欲求が強いことの現れなんですね。

相手に認めて欲しい、
相手に自分をOKと言って欲しい。

そんな気持ちが強いと、
なかなか断れなくなるし、
断る時も、相手に自分が断る理由を納得させたくなる。

「ああ、そんな事情じゃ、断るのも仕方ないよね。
分かったよ。」と
相手に言って欲しくなる。

これがあると、
断ること、NOと言うことが重くなります。

断ることに、
相手を納得させること、
相手に承認してもらうことが
くっついてくるからです。

なので、ここは一つ思い切って、
承認欲求を手放しましょう。

承認欲求というのは、
他人に自分に対して
YES、OKと言って欲しいという欲求です。

他人に向いている そのベクトルを自分に向け、
自分が自分にYES、OKを出す。
そのことを大事にしましょう。

人にNOと言う時、
ちょっと自分が孤独になった感じがしますが、
それは一瞬です。

またすぐに人の輪の中、
つながりの中に戻ってこれます。

前振りが長くなってしまいました。

上記のようなことを踏まえて、
頼みや誘いを断る時は、
その理由を事細かに説明する必要はありません。

短く簡単に、
「自分にはできない」「自分は行けない」と
言っていいのです。

まずは、その許可を自分にすることが大事かなと思います。

この言い方で、ほとんどの場合、
相手に
「やりたくなんだな」
「来たくないんだな」ということが
伝わります。

そして、そんな風に表現すれば、
長々とできない、行けない理由を説明するよりも、
人間関係に角が立たなくて済みます。

私を主語にするIメッセージを使う

Iメッセージというのを聴いたことがありますか?

自分を主語にして、話す、伝えるということです。

「私はできない」
「私は行けない」もしくは「行かない」と
自分を主語にして表現する時、
それは自分の領域にいて、
自分のことを表現しています。

相手を主語にして、
「そんなこと頼むなんて非常識・・・」とか、
「できるわけないのに頼むなんて!」とか言うと、
相手の領域に入っています。

相手の領域に入ると、
関係性がこじれます。

相手と自分の領域が
ぐちゃぐちゃに絡みあうからです。

相手と自分の領域を
すっきりと分けるためにも、
Iメッセージ、私を主語にして、
自分のYES、NOを伝えましょう。

断ることに罪悪感が出てくる方へ

相手の頼みや誘いを断ることに
申し訳ない気持ち、罪悪感がつのり、
いつも断りづらい・・・という方も多いかと思いますが、
そんな方に知っておいて欲しいのが、
断ること=相手を否定すること、拒絶することではない
ということです。

相手に敬意を払うこと、
相手との関係を大事に思っていることと、
相手からの頼みや誘いを断ることは
共存できるんですね。

ポイントは
受け入れなくても、受け止めることはできる。
受け入れると受け止めるは違うということです。

受け入れるって、
相手の頼みや誘いに
100%応じることです。

一方、受け止めるというのは、
相手の頼みや誘いを認める、
頼んできた、誘ってきた相手の気持ちに対して、
共感する、配慮することです。

具体例を挙げると、
彼氏がセックスしようと誘ってきた、
でも自分はすごく疲れていて、
あんまり気分が乗らない。

だけど、
彼氏のその気持ち、欲求を受け入れてセックスする。

これが受け入れるです。

一方、
彼氏のその気持ち、欲求を
「そうなんだね、セックスしたいんやね。」と
その気持ちに共感する、敬意を払う。

だけど、そのことには応じない。

これが受け止めるです。

この違い、伝わるかな。

相手の頼みや誘いに応じなくても、
それがイコール、
相手を拒絶するとか、否定するとか、
相手に失礼に当たるとかにはならないのです。

断るということに罪悪感が出てくるという方には、
この「受け入れなくても、受け止めることはできる」を
知っておいて欲しいなあと思いました。

以上、ご参考になれば幸いです。

 

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