高敏感性を持つ人・HSP

この生き辛さ、HSPだから?こじらせ女子とHSPの関連性、その対処法について

HSP・ハイリーセンシティブパーソンという言葉をご存知ですか?

HSP・ハイリーセンシティブパーソンという概念は、
エレイン・N・アーロン博士が提唱したもので、
『生まれつき高い敏感さ、繊細さという気質を持った人』
のことを言います。

アーロン博士の研究によると、
人口の20%がHSPであり、
HSPというのは、
あくまでも気質で、
病気でも障害でもないと言います。

実は、私も自分をHSPだと
思っている人間の一人です。

※このような表現をするのは、
HSPであると明確に判断する方法はなく、
人がHSPかどうかは?ということは、
あくまで自己判断であると思うからです。

私は元・筋金入りのこじらせ女子でしたが、
こじらせていた原因の一つが、
自分がHSPであることだったと思っています。

今日は自分の体験を例に挙げながら、
HSPの人が、こじらせずに、
ラクに楽しく生きるための
具体的な対処法を伝えていきます。

お急ぎの方は後半の方の対処法から、
お読みください。

このブログは音声でも聴けます。
よろしければ音声を聴きながら記事をお読みください。(3部構成です)

私ってHSP?と思ったら、

この4つの特徴があるかどうか?チェック!

アーロン博士は、
HSPの人が持つ4つの特徴を挙げ、
この4つの特徴すべてを満たすかどうか?を
判断基準として、
自分で自分がHSPかどうか?判断すればよいと
仰っています。

アーロン博士が発案している
自分がHSPかどうか?知るための
セルフテストがある一方で、
アーロン博士は、
このテストをやればHSPかどうか?分かるというテストは
存在しないと仰っています。

アーロン博士が提唱するHSPの人の4つの特徴

アーロン博士は、HSPが持つ気質の特性を
次の4つのキーワードで表しています。

D(深く処理する:Depth of processing)

HSPの人は、
物事を深く見る、
深く捉える性質があります。

例えば、私は3歳くらいの時、
人は誰でも必ず死ぬということを知り、
両親も祖父母も、自分も、
みんな、いつか死ぬんだ!と思ったら、
怖くて怖くてたまらなくなり、
夜な夜な涙が止まらなかったことがあります。

また、私は小学生の頃、
修学旅行で阿蘇山を見に行った際、
火山口の周りに水が出ていることに気付いて、
それをずっと観察していました。
あとで、このことを作文に書いたら、
先生がこんな細かいところまでよく見ている!と
驚いていました。

O(過剰に刺激を受けやすい: Overstimulated)

HSPの人は、
大きな音や気温の変化、匂いや肌触り、強い光などから、
非常に刺激を受けます。

これは、ある意味、
1つ目に挙げた『深く処理する』性質が現れた
その結果とも言えます。

物事を『深く処理する』がゆえに、
強く刺激を受けやすいのです。

例えば、
私はゲームセンターが苦手です。
あの音や視覚情報の多さに、
身も心も参ってしまい、
5分も経たないうちに、
頭が痛くなります。

また、私は、洋服の裏についているタグが
直接、肌に触れると
痒くて痒くてたまらず、
5分も着ていられません。

なので、タグが肌に触れないよう
裏返しにして着てします。

E(共感:Empathy)

HSPの人は、高い共感能力を持っています。

それがゆえに、
周りの空気を読み過ぎて疲れたり、
他人の気持ちを
自分の気持ちのように感じたりします。

例えば、私は小さい頃から、
テレビの相撲番組が苦手でした。
なぜか?というと、
負けた力士の気持ちを
否が応でも感じてしまい、
いたたまれず見ていることができませんでした。

S(ささいな刺激を察知する:aware of Subtle Stimuli)

HSPの人は、感受性が繊細であるため、
小さな音やかすかな臭い、細かいことに
気が付きやすい性質があります。

例えば、
私はものすごく鼻がいいです。
その場に一緒に居る人たちが
気が付かない微かな匂いにも気が付きます。

また、耳も良い方です。
小さな音の違いもキャッチするので、
音楽や英語の先生に
耳が良いと褒められたことがあります。

一方、
電車で隣に座った人の
香水の匂いで呼吸困難になったり、
冷蔵庫のモーター音が気になって、
眠れなかったりということも
しばしばです。

これは、HSPの人が感覚器官が
発達しているというわけではなく、
あくまで感受性が繊細であるためです。

HSPの人の感受性を、
魚の網に例えると、
普通の網より、網目が大分細かいと言えます。

そのため、同じ海で投網をしても、
普通の網より、
たくさんのものがかかるのです。

※HSPの人の中には、
感覚器官が発達している人もいます。

繰り返しになりますが、
HSPという言葉、概念は、
あくまで、
感受性が高い、強いという気質を指すものであり、
病気や障害を指すものではありません。

これは、
自分がHSPであることが原因となって、
こじらせてしまうことを防ぐために
非常に大事な視点となります。

こじらせ女子とHSPの関連性

私がこじらせていた原因の1つに、
自分がHSPであるがゆえに、
つまり高敏感気質であるがゆえに、
たくさんの様々なことが気になり、反応してしまい、
その自分を責めていたということがありました。

これはどういうことか?
もう少し具体的に言ってみると、

仕事で、1度に複数のことを頼まれると、
混乱しパニック状態になり、
失敗してしまう。

これは、HSPの持つ4つの特徴
(深く処理する:Depth of processing)
(過剰に刺激を受けやすい: Overstimulated)
(共感:Empathy)
(ささいな刺激を察知する:aware of Subtle Stimuli)
のうち、DとOが原因でした。
以下、『D・O・E・S』と略称で表わします。

人に気を遣いすぎてしまい、
NOと言えず、
良い子ちゃん、かつイエスマンになってしまう。
(『E・共感』が主な原因)

人と長時間、一緒に居ると疲れてしまいがちで、
一人で居る時間が、ものすごく必要だった。
(4つの特徴すべてが主な原因)

人に見られる、観察される、注目されると、
異常に緊張するし恥ずかしくてたまらない。
それがゆえに、
女性らしさを前面に出した格好が苦手。
(『O過剰に刺激を受けやすい』
『Sささいな刺激を察知する』が主な原因)

人から言われた言葉や人の表情が
気になってしかたなく、
長時間そのことを引きずってしまう。
(4つの特徴すべてが主な原因)

私はHSPの気質を持つがゆえの自分の反応を、
自分の能力が低いからだ、
自分の心が弱すぎるからだと責め、
どうにかできないか?と悩んでいました。

このことが、
私が長年こじらせる原因のひとつになりました。

実際、人から、
「あなたは気にしすぎる」とか、
「過剰に反応する」とか、
「重たい」とか、
責められたこともありました。

自分はHSPであると認めて、
ラクになったのは、
自分の高い敏感性のことで、
自分を責めたり、
これを変えよう!と
悩んだりしなくなったことです。

「気にしすぎ」も
「恥ずかしがり屋」も、
「一度に物事を並行してできないこと」も、
私の持つHSPの気質の現れです。

開き直りで言っているのではなく、
これは、もう仕方ないのです。

猫が犬になれないのと同じことです。

なので、自分はこじらせ女子度が高いと自認する人は、
自分の悩みや苦しみが、
HSPの気質から来ていないか?
考えてみることをお勧めします。

HSPの持つ4つの特徴
(深く処理する:Depth of processing)
(過剰に刺激を受けやすい: Overstimulated)
(共感:Empathy)
(ささいな刺激を察知する:aware of Subtle Stimuli)
をすべて持っているかどうか?
これがHSPかどうかを判断する
重要ポイントです。

HSPの3割は外交的な性格、半分は男性

これは、意外と知られていないのですが、
HSPの人の3割は外交的で好奇心旺盛です。

バリバリ仕事で活躍しているHSPさんも
少なからずいます。

私も、外交的で好奇心旺盛なタイプのHSPです。

こうして、自分の考えや体験を、
世の中の不特定多数の人に向けて
発信することが大好きです。

また、歌が好きで、
人前で歌ったりすることも大好きです。
※すごく緊張するし
恥ずかしかったりもするのですが、、、

HSPの人は、その高い敏感性がゆえに
芸術に造詣が深い人が多いですね。

また、HSPの半分は男性です。

HSP的気質・高い敏感性は、
社会的に好ましいとされる男らしさと
真逆と言えます。

そのため、男性のHSPの人は、
自分のHSP的気質を恥じたり、隠そうとしたり、
HSPであることを克服しようとして、
筋トレに励みマッチョな体型になろうとする人すらいます。

※個人的には、
繊細な男性って、
すごく素敵だと思います。

HSPの人は、
控え目でシャイというイメージがあるかもしれませんが、
そういうわけではなく、
HSPと言っても、様々な人がいます。

自分がHSPかどうか?判断する際、気を付けて欲しいこと

それは自分の高い敏感性が、
HSPからくるものか?
それとも、
過去の傷つき体験(トラウマ)からの反応のなのか?
見極めることです。

具体例を挙げると、、、

「犬の鳴き声に異常に反応してしまう」

これがHSP的気質から来るのか?
それとも、
昔、犬に噛まれる、追いかけられるなど、
犬にまつわることで傷ついた経験からくるのか?
見極めることが必要となります。
※両方が原因の場合もあります。

例えば、私は、自分が人に怒られたり、
きつい言葉を投げつけられたりすると、
もしくは他人が同様の目に遭っているのと見ると、
ものすごく反応して、
恐れや罪悪感などを、
長時間引きずってしまう傾向があります。
この傾向は、HSP的気質と、
過去の傷つき体験の両方が原因でした。

HSPであるがゆえの高い敏感性と、
小さな頃、父親から、
よく怒鳴られたり
叩かれたりしていたため、
人の怒る表情や声、エネルギーなどに遭遇すると、
そのことを思い出してしまい、
当時の小さな私が自動的に出てきてしまう
(これをトラウマ反応と言います)。

この二つが合わり絡み合っての反応だったのです。

なので、自分の高い敏感性、
そのことからくる生きづらさは、
HSP的気質と折り合いをつけてないことから来るのか?
それとも、トラウマ反応から来るのか?
見極めることが大事かなと思います。

ただ、この二つは私の例のように、
絡み合っていることも多いです。

生き辛さや苦しさが大きい場合、
一人でそれを見極めることは難しいと思いますので、
カウンセラーやセラピストなどの
専門家に助けを求めることをお勧めします。

その高い敏感性はギフトになる

様々な分野において、
HSP気質を生かし活躍している人、
社会に貢献している人は、
たくさんいます。

その人たちに共通しているのは、
自分の高い敏感性を受け入れ認め、
自分の気質の扱い方を熟知していることです。

それができて、
初めてHSP気質を生かせます。

高い敏感性は、
欠点や弱点ではありません。

数の面から言っても、
5人に1人がHSPですから、
自分がHSPであることに、
劣等感を持つ必要はなく、
逆に優越感を持つ必要もありません。

また自分を可哀そうに思う必要もありません。

HSPの人は特別な人ではなく、
ただのHSPという気質を持つ人なのです。

HSPであることに、
過剰な意味づけをせず、
ニュートラルにありのままに認め、
自分の高い敏感性の
取り扱い方、活かし方を身につけましょう。

その時、HSPであることは、
自分にとっても、社会にとっても、
大きなギフトに変わります。

私は自分がHSPでよかったと思っています。

HSPを活かして、
今の仕事をしていますから。

HSPでもラクに生きる、くつろいで生きるには?

自分がHSPであることを否定せず、
ラクに、くつろいで生きるには、
どうしたらいいでしょうか?

刺激に飲まれないよう、自分の周りに境界線を引く

HSPの人は、高い敏感性、共感能力のため、
場の空気、他人の感情などをもらいがちです。

あるHSPの人は、
自分は、否が応でも、
まるでスポンジのように
周りの空気や他人の感情を吸い取ってしまうと
仰っていました。

私も、会社員時代は、
満員電車ですれ違う人、職場で一緒に働く人などから、
様々なネガティブエネルギーをもらってしまって、
一日の終わりにはグッタリ・・・

休日は一日一人で、静かな公園などで過ごし、
自分をケアしないと働けませんでした。

それでも、長い間勤め続けるうちに
ストレスや疲労が溜まりに溜まって、
結局、退職したのですが、、、

セラピーを学ぶ中で、
境界線を健全に引く方法を身につけたら、
俄然生きることがラクになりました。

まずは、刺激に飲まれないため、
刺激から自分を守るため、
自分の周りに見えない膜を張るというところから
始めるくらいが良いでしょう。

これはグラウンディングとイメージを使うことが助けになるかと思います。

しっかり自分の身体を感じて、
それから地に足を着け、
自分の土台を固めましょう。

 ※強い刺激に耐えられないので、
  自分の身体から意識だけ抜け出てて、
  心ここにあらずの状態になって、
  自分を守るHSPの人は非常に多いです。

  ですが、これは逆効果です。
  体から抜け出ると、
  さらに自分を危険にさらすことになります。

  最初は、身体から抜けないこと、
  身体に居ることを練習して、
  それから地に足を着ける練習をしましょう。

地に足を着けたら、
自分の周りに見えない透明の膜があり、
強い刺激やネガティブなエネルギーは、
この膜の上を滑り落ちていくと
イメージしてみましょう。

※このほかのやり方でも、
健全な境界線の引き方については、
下記のブログ記事に書いてますので、
参考にしてみてください。
◇人の顔色ばかり伺ってしまう自分に疲れイライラする 顔色を伺うことをやめたい
◇過去の嫌な出来事を引きずってしまう、気にしすぎてしまう性格を変えたい
◇人からの頼みを断るのが怖かったり、罪悪感があったりして、なかなか断れず、人付き合いが憂うつです。
◇怒られることが怖い 怒られるかもと思うとビクついてしまう そんな時の対処法

一人で居る時間を持つ

HSPにとって、
一人時間を持つことはマストです。

人と会うというのは、
非常に刺戟的な行為です。

相手が、どんな人であれ、
HSPは、その強い刺激にくたびれてしまいます。

なので、
一人時間が必要な自分に
罪悪感を持たず、
セルフケアのためと思って、
自分に一人時間を与えましょう。

HSPの人は、刺激が少ない時間を持ち、
自分を休めることが必要なのです。

部屋を片付ける

HSPの人は自分の部屋が散らかっていると、
たくさんの乱れた視覚情報を受け取ってしまい、
神経が休まりません。

完璧でなくて良いので、
自分が過ごす部屋を、
ある程度片付けましょう。

完璧でなくて良いと書いたのは、
HSPの人が『深く処理する』性質を
持っているからです。

『深く処理する』性質から、
片付けるとなったら、
徹底的に片付けるまで気が済まないと
なってしまいがちです。

生身の人間が生活する部屋を、
完璧に片付けるのは無理です。

自分にとって、
ちょうどいい塩梅を知る練習くらいに思って、
ほどほどに部屋を片付けましょう。

目安は自分の感覚です。

自分が部屋に居て、
くつろげるかどうかです。

まとめ

◇HSPはただの気質であり、病気でも障害でもない。
人口の5人に1人はHSP。

◇HSPであることをギフトとして生かせる。

◇HSPであることを受け入れ認め、
 自分の取り扱い方を身につけよう。

以上、ご参考になれば幸いです。

【関連記事】
◇HSP提唱者・アーロン博士が「人生最後の講義」で伝えたいこと
 

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