感情を感じきるって、どういうこと?

感じ切れば嫌な感情を手放せると言われたのでやってみましたが、上手く行かず余計辛くなりました。

過去の嫌な記憶を
思い出したくなくても、
ふとした時に思い出してしまい、

自分を責めたり、恥ずかしく思ったり、
記憶の中の相手に腹が立ったり、
自分に腹が立ったり、、、

それが何回も何回もくり返される。

時には、数年にわたって、
一つの嫌な記憶に囚われ、
苦しんでいる。

そこで、自分でなんとかできないか?と思い、

自己啓発の本を読んだり、
カウンセラーやセラピストが書く
ブログやメルマガを読んでみたりして、、、

感情は、感じきりましょう。

どんな感情もあっていいのです。

どんな感情に対しても、
ジャッジしないで感じきりましょう。

そうすれば、
その感情が流れていき、
その感情を手放すことができます。

とか言うことを、
いろんな人が言っているので、

その感情を感じきるとやらに、
トライしてみた。

が、、、

上手く行かず、
感じきろうとしたことで、
余計辛くなってしまった。。。

結構、そういう話をよく聴きます。

思い出したくなくても、
過去の嫌な記憶が思い出される。

私も経験がありますが、
すごくエネルギーと時間を消耗しますね。

何回も何回も、
その嫌な気持ちを味わうことで、
自信がなくなるし、
生きてることが楽しくなくなります。

いつも重たい荷物を背負い、
人生を生きているような感じがします。

この荷物がなかったら、
どんなにラクだろう。。。

気持ちを感じきって、
手放せるなら、
手放したい!と思うのは、
当然のことかと思います。

感情は感じきれば、
流れていく。
手放せる。

7年間セラピストをしてきて、
それは確かにそうかな・・・と思います。

が、その前に知っておいて欲しいことが、
いくつかあります。

今日はそのことについて伝えていきます。

このブログは音声でも聴けます。
よろしければ、音声を聴きながら記事をお読みください。(2部構成)

 

感情を感じ切ることにまつわる勘違い

感 情 を 感 じ 切 る

感情の中にどっぷり浸かること

こんな風に思っていませんか?

日々セッションを提供している中で、
たくさんのクライアント様より、
「感情を流し去るため、
この感じ切ってみようとした。」

という話をしょっちゅう聴きます。

お話を詳しく伺ってみると、

部屋の隅っこで、
何時間も膝を抱えたまま、
ネガティブ感情を味わってみた。

湧きあがってくるネガティブ感情と向き合おうと思い、
何日も、その感情ばかりにフォーカスしていた。

そんなことを話してくださる方が多いです。
※これは特定のクライアント様の話ではなく、
たくさん伺うエピソードを一般化しています。

このようなエピソードを伺うたびに、
正直、それはちょっと違うかな・・・
逆に具合が悪くなるかな・・・と思ってしまう私がいます。

実際、それをやってみて、
具合が悪くなった、
さらにメンタルの調子が落ちた
という方が多いんですね。

なぜ、このような行為が感情を感じ切ることと違うか?
なぜ、さらにメンタルの調子が落ちてしまうか?

その理由を、以下の章で、詳しく述べていきましょう。

感情を感じきろうとする前に知っておいて欲しいこと

感情を感じきるためには、
心の力が必要ということです。

感情にも、いろいろあります。

ネガティブなものから、
ポジティブなものまで。

また、強い激しいものから、
繊細で微かなものまで。

自分の数々の失敗を踏まえて、
確信を持って言いますが、

感情を感じきるためには、

特に、
強く激しいネガティブな感情を感じきるためには、

その感情に飲み込まれないための心の力、器が必要です。

長い話を短くすると、
感情って、ある意味、
自分の中の小さな子どもなんですよ。

インナーチャイルドの言い分、
インナーチャイルドの反応と
言ってもいいかもしれません。

激しくネガティブな感情が、
自分の中でうごめいている時って、
自分の中の小さな子どもが泣いたり、怒ったりなど、
動揺している時なんです。

先ほど、
感情を感じきるためには、
その感情に飲み込まれないための心の力、器が必要です。
と書きましたが、
それは、、、
自分の中の小さな子どもが感じていること、伝えたいことを受け止めるためには、
大人の自分が、その子に巻き込まれないだけの心の力、器を持つことが必要です。
と言い換えることができます。

前の章で、
感情を感じ切ろうとして、
部屋の隅っこで膝を抱えて、
その感情に向き合い、
具合がさらに悪くなった、、、
という現象は、

その感情に対峙するだけの心の力、器が
まだ育っていない状態で、
感情と向き合おう、感情を感じようとし、
感情に飲まれてしまった。

上のイラストのように、
感情のうずに巻き込まれてしまったからと言えます。

私が、常々、セラピーの現場で、
気を付けているのは、

感情を感じるための心の器を育てること。

感情に巻き込まれないだけの
自分を観察する力を育てること。

つまり、インナーチャイルドの言い分に巻き込まれず、
かつインナーチャイルドを受け止めることができる
大人の自分を育て強めることです。

感情を感じることと、感情に飲まれることの違い

感情を感じることと、
感情に飲まれることは、
一見似ているようですが、

実のところ、
全く違います。

感情に飲まれているというのは、
感情エネルギーの中に
すっぽりと入り込んでしまっている状態。

感情を感じているというのは、
感情エネルギー
を味わいつつも、
観察している自分がいる状態。

観察者の自分がいるかどうか?
これが大きな分かれ目となります。

正直に言うと、
感情を感じ切ること → 感情エネルギーの中に入りこむこと
だと勘違いしている人は多いかなと思います。

感情を感じ切ろうとして、
具合が悪くなった、
余計に落ち込んでしまったという方は、
大体は、感情エネルギーの中にすっぽりと入ってしまい、
それでしんどくなるんですよね。。。

次の章では、感情を感じ切ろうとして、
つらくなってしまった時の対処法について書きます。

感情を感じきろうとして辛くなった時の対処法

繰り返しになりますが、
感情を感じきろうとして辛くなった時、
そういう時は必ずと言っていいほど、
感情に飲まれている時です。

ネガティブな感情の中にハマりこんで、
距離が取れなくなり、一体化してしまった時です。

こういう時は、
五感を感じることが役に立ちます。
人は五感を感じることで、
今ここに戻ってくることができるのです。

周りにあるものを見渡して、
何が見えるか?
言葉にしてみたり、
(視覚を使う)

一番遠くの音を聴こうとしたり、
(聴覚を使う)

手を洗って、
水道水の冷たさを感じたり、
(触覚を使う)

五感をフルに使って、
感情と少し距離を取りましょう。

感情をまぎらわすという意識ではなく、
五感に意識を向けるという意識を持つのがコツです。

感情をまぎらわそうとすると、
反作用で余計、その感情が強くなります。

感情を感じきるための心の強さを育てるには?

「心の強さ」というのは、
一言で言うと、大人の自分、
引いては観察者の自分をしっかり持つ。

と言うことになります。

では、
観察者の自分を育てるには?
どうしたら良いかと言うと、、、

私がしているのは、
身体を感じるということです。
これは前の章で伝えた
五感を感じると同じこととも言えます。

身体は今ここにしかいません。

身体を感じることにより、
今ここにいることができます。

思い出したくなくても、
よみがえってきてしまうのは、
過去の感情、過去のものですから、
感情に飲まれている時と言うのは、
過去に引き戻されています。

なので、
嫌な感情がよみがえってきた時、
それを身体を通して感じてみることは、

今ここに居ながら、
過去の感情を感じている状態となり、

結果、観察者の自分を強めることに
なるというわけです。

大きな苦痛は、なかなか一人で感じきるのは難しい

人間は、大きな苦痛を感じた時、
その苦痛と自分を切り離して感じなくして、
自分を守ろうとする防衛機能があります。

なので、大きな苦痛は、
自分一人で感じきるのは難しいことが多いです。

感情を感じきろうとした時、
他のことをしたくなったり、
心ここにあらずという感じになる時、
この大きな苦痛から自分を切り離して、
自分を守る防衛機能が働いている時です。

こういう時は、
カウンセラーやセラピストなどの専門家の助けを
求めることをお勧めします。

感情を感じきる心の強さを育てるために、日々の生活でできるレッスン

自分が、何を感じているか?
丁寧に言葉にしてみること。

ここで大事なのは、
考えていることではなく、
感じていることを言葉にしてみることです。

考えていることにフォーカスすると、
思考の渦の中に入っていきがちです。

そうではなく、
あくまで自分が何を感じているか?
そこにフォーカスしましょう。

感情を言葉にすることを
日々積み重ねることで、
感情に飲み込まれず、
感情を観察する力がついてきます。

その力が、感情を感じきる心の強さにつながります。

身体を感じる、体感覚を研ぎ澄ますこと

自分の体感覚に敏感になるよう心がけてみましょう。

感じるということは、
五感を使って行うことです。

五感を使うこと=身体を感じる
とも言えます。

なので、体感覚を研ぎ澄ますことは、
感じる力を高めることにつながります。

体感覚を研ぎ澄ますと言っても、
特に難しくとらえる必要はありません。

例えば、
今いる部屋がクーラーが効き過ぎて寒いとか、
頬に当たる風が気持ちいいとか、

そんなことからでいいのです。

日々、そうした些細な感覚に
敏感になることで、
感情を感じきる力が上がります。

正直な気持ちを聴いてもらえる関係性を作る

感情を感じきるって、
一人でしなくちゃいけないって思ってませんか?

以前の私は、そう思っていました。

感情を感じきることは、
決して一人でしなきゃいけないってことはありません。

友達やパートナーなど、
信頼できる人に一緒に居てもらいながら、
感情を感じきることをしてもいいのです。

私の場合、信頼できる人と一緒に居る時の方が、
自分の感情を感じやすかったりします。

利き手でない方の手で、絵を描いてみる

絵を描くことは、
感情を感じることの大きな助けになります。

絵を描くことで、
心の奥底にあるものが、
形として現れ、
自分の気持ちを外から眺めることができるのです。

特に利き手でない手で、
心のままに好きな色を使って
絵を描いてみることはお勧めです。

具象画でなくても
全くかまいません。

クレヨンや色鉛筆を握って、
自分の内側から湧き上がってくる感覚に従い、
スケッチブックに色を重ねていきましょう。

感じきりたい感情を
画材の色やタッチで表現してみましょう。

できあがった絵を見て、
自分が何を感じるか?
それを言葉にしてみることは、
感情を感じきることの大きな助けになります。

まとめ

人が感情を感じ切ろうとする目的って、
感情を手放したい、流し去りたいと言うことかと思います。

感情を手放そうと思うから、
敢えて一度、感情の中に飛び込むのでは?

だけど、それだと感情に飲まれて、討ち死(笑)するリスクが大きすぎます。
私は、感情を感じ切ることにフォーカスするより、
観察者の自分を育て、強めることにフォーカスすることをお勧めしたいです。

ここまで、いろいろと書きましたが、
カウンセリングやセラピーの目的って、
大人の自分(観察者の自分)を育てること、強めることと言っても過言ではありません。

というのも、
この観察者の自分がしっかり機能すれば、
自然とつらい気持ち、ネガティブ感情はリリースされるんです。

別の言葉で言うと、
心の自然治癒力が働く、
つまり癒しが起こるんです。

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感情を感じきること、
観察者の自分を育て強めることについて、
さらに詳しく伝えていきます。

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インナーチャイルドワークをする、
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