感情、気持ちって、
一体、何なんでしょうね。
日々、セラピーの仕事をしていると、
しみじみと、そんなことを感じます。
時に、人間は、
自分や他人の感情に振り回されり、
感情に圧倒されたりしますよね。
例えば、
私の事例ですが、
失恋して布団をかぶって、
何時間も泣き続けたり、
ある資格試験(TOEIC)に向けて、
数か月、毎日12時間ほど勉強し、
自分の思った通りのスコアが出た時は、
喜び乱舞し、叫び声を上げながら、
部屋中を転げまわったり、、、
感情の持つエネルギーは、
実に大きくすさまじいものです。
日々、セラピーの現場でお会いする
クライアント様たちは、
ほとんどの方が強い感情に振り回され、
それが生きづらさにつながっています。
なので、セラピーの目標の一つとして、
自分の中から強い感情が湧いても、
それに振り回されず持ちこえる力をつけることを
掲げています。
自分の中から湧いてくる強い激しい感情に
しっかり向き合う。
味わう。
そして、受け入れる。
つまり自分で、自分の感情の世話が
できるようになるということです。
これができるようになると、
心に本来備わっている自然治癒力が発揮され、
感情は癒され、おさまっていきます。
今まで自分を苦しめていた激しい感情が
自分という人間に深みを与える肥やしになります。
ここまで読んで、
今、すごく生きづらいけど、
いつかは、そんな風になれたらいいな。。。と
思った方も多いのでは?
私自身、セラピストという仕事をしていますが、
上記のようなことが完全に完璧にできるわけではなく、
トライ&エラーし続けている日々なんです。
今日は、私が自分の感情の世話をするにあたって、
すごく役に立った、
感情にはいくつかの状態があるという話をしていきます。
かなりマニアックな話になるかと思いますが、
お付き合いいただけると嬉しいです。
私がカウンセリングの先生に学んだことで、
一番と言っていいくらい
大事なことだなあと思っているのは、
人の感情には3つの状態がある
ということです。
※マリア注・
感情の状態とは、
喜怒哀楽という感情の種類のことを、
ここでは言っていません。
感情って、
固体状、液体状、気体状という3つの状態、
もしくは段階があります。
固体状の感情は、
自分で、その感情に名前をつけて
シールを貼ることができます。
「ああ、私、怒ってるなあ。」
「寂しいなあ。」などと
自覚ができ、
その感情を言葉にして、
人に伝えることができます。
液体状の感情は、
固体になる一歩手前の感じ。
固体状の感情ほど、
はっきりと名前をつけてシールを貼ることはできないけど、
自分のなかにうごめいているのは分かって、
それが快なのか、不快なのかも分かる感じ。
身体の感じを味わっていると、
やがて、それに名前を付けることができたりする。
対話によるカウンセリングでは、
この二つを扱うことが多いですね。
気体状、もしくは微細な粉状の感情は、
自分では全く自覚できない、
その存在にさえ気づかない感情。
※心理学的には解離した感情と言います。
その方にとって、非常に大きな苦痛を伴う感情なので、
それを感じないために、
その苦痛を形が分からないくらい、
小さく小さくして散らしている状態。
ここまでくると、
あの人に、こう言われて腹が立ったとか、
彼にフラれて悲しいとか、
そんなストーリーなどない世界、
エネルギーの世界ですね。
この気体状、もしくは微細な粉状の感情が増えると、
長引く心や体の疲れの原因となります。
具体的には、
生きていても、なんだか楽しくない、虚しさがつのる、
ちょっとしたことで疲れやすく、
生きるパワー、元気が湧いてこない
いつもどこか病気がち などなど、、、
私は、20代前半の頃、
今より、全然体力がなくて、
いつも疲れやすく、
胃潰瘍になったり、
膀胱炎になったり、
突然、お腹を下し、
1週間ほど寝込んだり と、
体調を崩すことが多かったのですが、
あれは今思えば、
気体状になっていた苦痛が、
大きな原因だったなあと思っています。
また、この気体状になった感情が原因で、
知らず知らずのうちに、
人にすごく怒っってしまったり、
すごく冷淡になってしまったり、
逆に、すごくビクビクした態度を取ってしまう
ということがありました。
そして、それらの自分の意思では、
なかなかコントロールできない
自分の不可解な行動に
頭を悩ませていました。
カウンセリングの先生から
習ったボディワークをすることで、
気体状だった感情が、
段々と液体状、固体状になって、
リリースできるようになり、
日々の気分がグンと上がり、
周りの人との人間関係の質も、
グンと良くなりました。
ここまで読んで、
もしかしたら、
私がいつも疲れているのは、
私の疲れが長引いているのは、
その気体状になった感情のせいでは?と思った方も
いるかもしれません。
そこで一つ知っておいて欲しいのは、
感情を気体状に散らして感じなくするのは、
その人の心が賢いからなんです。
今は、それを感じたら、
自分は持ちこたえられない、
そう判断できる自分がいるからなんです。
感情を気体状にして散らす、
そして感じなくするというのは、
心療内科や精神科に通うほど、
メンタルの状態がしんどくなっている方だけではなく、
ほぼ100%の人が使っているサバイバル方法です。
私自身、このサバイバル方法を使いこなしたからこそ、
今ここに生きていられると思います。
クライアント様の気体状になった感情を扱うにあたっては、
それをするまでの準備をすごく念入りに行います。
それくらい慎重にしないとダメなんですね。
めっちゃ危険なんです。
私も最初は、気体状になった感情が、
固体状になったことで、
かなり戸惑いました。
だけど、ボディワークを
粛々とやっていくうちに、
安心安全感を保ちつつ、
リリースできるようになってきました。
感情のセルフケアの達人を目指してますので、
これからも、この辺りは深めていくつもりです。
またシェアしますね。
マニアックな話にお付き合いいただき、
ありがとうございます。