今日は肯定感の話をしましょうか?
自己肯定感って言葉、
あっという間に
ちまたに普及しましたね~
今では企業の面接とかでも、
自己肯定感が高いか、低いかが、
採用、不採用の基準になったりしてますよね。
自己肯定感を高めれば、
人間関係はすべてうまくいって、
幸せな人生が送れる、
逆に、人間関係が、人生が上手くいかないのは、
あなたの自己肯定感が低いから。
私の思い込みフィルターもかかっているかもだけど、
多くの方がそんな風なことを言っている感じがします。
そもそも、自己肯定感って何なんでしょう?
精神科医・齋藤学氏の言葉から
自己肯定感についての説明を引用します。
「自己肯定感」とは、
自分のすることをなんでもかんでも正しいと
判断することではないのです。
人間は、ときには間違ったこともするし、失敗もします。
けれども、失敗を糧にすることはできるし、
間違ったことは直していけばいいのです。
自分の能力には限界があるのだから、
限界の中でできることをやっていけばいいし、
万能である必要はありません。
つまり、自分の不完全さを含めて
肯定的にとらえることを
「自己肯定」というのです。
「自分のために生きていける」ということ
齋藤学著・
「自分のために生きていける」ということ
~寂しくて、退屈な人たちへ~
238ページより引用
齋藤先生、
実に、正確に自己肯定感について、
説明されているなあと思います。
この齋藤先生の言葉の中に
「自己肯定感」とは、
自分のすることをなんでもかんでも正しいと
判断することではないのです。
とありますが、
20代前半の私が自己肯定感を高めよう!と思って、
しでかした失敗が、
まさしく上記のものでした。
当時、ものすごく生きづらかったので、
ラクになりたい、そのためには自己肯定感を高めよう!と焦るがあまり、
自分は特別、自分は何でもできる、
自分には絶対に正しい という
万能感、傲慢さに入ってしまったんです。
ここは自己肯定感を高めるための大事なポイントです。
自分を肯定することと、
自分はいつでも正しい、自分は何でもできると思うことは、
全く別の事なんですね。
万能感って言われても、
ピンと来ない方もいるかもしれません。
そんな方はドラえもんに出てくる
ジャイアンを思い出してみてください。
ドラえもんに出てくるジャイアンが、
友達が嫌がっているのに気づかず、
リサイタルを開き、
うっとり歌うあの感じが万能感です。
ジャイアンはかなりデフォルメされた分かりやすい例ですが、
私の場合は、隠れ傲慢、
隠れ万能感という感じで、
心の中に、こっそりジャイアンな自分を飼っていて、
それが勝手にしょっちゅう暴れだすという感じでした。
心の中で、誰かれかまわずディスり、
そうすることでなんとか
自己価値を上げようとしていました。
長い話を短くすると、
私がジャイアンから学ぶのは、
自己肯定感、セルフイメージを高めるには、
自分のできること、できないこと、
正しいこと、間違ったことなどを
まるっとトータルに把握することが大切だということです。
ジャイアンが、自分の歌を、
ニュートラルに、ありのままに把握することができていたら、
決して、嫌がる人の前で
リサイタルを開き続けることはしないと思います。
じゃあ、どうやったら、
ニュートラルに、ありのままの自分を把握できるか?
私にとって、その助けとなったのが、
身体感覚、身体を感じることでした。
具体的に言うと、
自分の身体の感覚に敏感になること。
そのことによって、
自分のことを客観的に眺めることができるんですね。
またまたジャイアンの例ですが、
彼が自分の聴覚に敏感になって、
(聴覚も身体感覚の一つです)
自分の歌を、声を客観的に聴くことができていたら、
もっと違った展開になったと思うんです。
身体感覚に敏感になると、
自分の状態を客観的に把握でき、
そのことで心も、身体も、
自然とバランスを取り戻すことができます。
心の自然治癒力が働くからです。
ジャイアンの例なら、
歌の音程が外れていることが分かれば、
自然と正しい音程に修正することができます。
心も同じですね。
自分が自分を過剰にディスっていることに気付けば、
それを止めることができます。
その気づきの助けになるのが
身体感覚への敏感さというわけです。
だから、個人セッションの中では、
クライアント様に
ご自分の身体がどんな感じがしているか?に
敏感になってもらうことを
非常に大切にしています。
※これには個人差があり、
その手前の準備が必要な方もいらっしゃいます。
以上、参考になれば幸いです。
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