このブログを読んでくださっている方は、
インナーチャイルドという言葉を
聞いたことがありますか?
「自分はこじらせてる・・・」
「私はこじらせ女子だなあ。。。」と思っている方は、
自分を癒すことに興味を持っている、
もしくは、
何かしら自分を癒すことに取り組んでいるという方が
多いでしょうから、
きっとご存知でしょう。
かく言う私も、元筋金入りのこじらせ女子。
私が初めて、
インナーチャイルドという言葉を聞いたのは、
今から、もう20年ほど前でした。
インナーチャイルドという考え方は、
アダルトチルドレンという言葉・概念と
ほぼ同時期に入ってきたような記憶があります。
当時、それらの言葉は、
世間一般では、あまり知られておらず、
インナーチャイルド。。。
何それ?
自分の中に子どもがいるの?
という感じで、
心をケアする仕事をしている専門家や、
生き辛さを抱えて、
カウンセリングやセラピーなどを受ける方たちだけが
知っているという状況だったかと思います。
それから、20年あまり、
インナーチャイルドという言葉も概念も、
ずいぶんと世間一般に広まったなあという感じがあります。
自分の中にいる小さな子ども・
インナーチャイルドが怒っている、
泣いている、寂しがっている、、、
そんな表現も一般的になってきました。
それに伴って、
傷ついたインナーチャイルドを癒しましょう
傷ついたインナーチャイルドに寄り添いましょう
というメッセージも、
いろんな場所で見かけるようになりました。
私は、自分を癒す過程で、
インナーチャイルドワークも、
本当にたくさんしましたし、
セラピストの仕事をするようになってからは、
たくさんのクライアントさまに、
インナーチャイルドワークを提供しました。
その経験の中で、
インナーチャイルドの癒し・
インナーチャイルドワークを行うにあたって、
ある点に気を付けなければ、
逆にメンタルの調子を落としてしまうということに気付きました。
今日は、インナーチャイルドワークを行う際に、
気を付けて欲しいことについて伝えていきます。
この記事は音声でも聴けます。
よろしければ音声を聴きながら記事をお読みください。(2部構成)
インナーチャイルドワークって、どんなイメージ?
これを読んでくださっているみなさんは、
インナーチャイルドワークと言うと、
どんなイメージを思い浮かべますか?
傷ついているチャイルドに寄り添い、
チャイルドをいたわる。。。
そんなイメージを持つ人が
大半かと思います。
私自身も、そんなイメージを持っていました。
実際、自分のインナーチャイルドを癒すために、
ぬいぐるみを、自分のインナーチャイルドだと見立て、
当時の自分が言って欲しかった言葉をかけたり、
ハグしたりする人もいますし、
傷ついているインナーチャイルドに
大人の自分が寄り添い、欲しかった愛情を与えるという
イメージワークもあります。
インナーチャイルドワーク
↓↓↓↓↓↓
傷ついた子どもの自分に寄り添い、いたわる
と言っても、あながち間違いではないでしょう。
ここまで読んで、
傷ついたチャイルドに寄り添う、
傷ついたチャイルドをいたわる。
それが、どうしてメンタルの調子を落とす原因になるの?
と思った方もいらっしゃるのでは。
次の章で説明していきますね。
インナーチャイルドワークでメンタルの調子が落ちる?
傷ついたチャイルドに
癒しを与える、心の栄養を与えることが悪い!
と言っているわけではありません。
それはすごく必要なことです。
ただ、ここでもう一つ重要なことがあります。
それは、、、
傷ついたチャイルドに乗っ取られないで、
傷ついたチャイルドをケアできる
アダルトの自分を育てることです。
今まで私が受けた
インナーチャイルドワークは
あまり、いや、ほとんどが
この点を重視してなかった気がします。
そのために
インナーチャイルドワークをすればするほど、
傷ついたチャイルドに焦点を当てることになり、
傷ついたチャイルドと一体化してしまう、
傷ついたチャイルドに乗っ取られてしまう、、、
そんなことが起こることがありました。。。
これは、どうして起きるか?というと、、、
上記に書いたように、
自分の中に傷ついたチャイルドをケアする力がある
アダルトの自分が育ってないからです。
だからこそ、
私はセラピストとして、
クライアントさんに
インナーチャイルドワークを提供するより前に、
そのクライアントさんがアダルトの自分を育て、
自分でインナーチャイルドのケアをできるように
サポートしていく、
それがすごく大事だなと思っています。
インナーチャイルドをケアできる
大人の自分を育てていくには?
私は、自分を観察する自分を持つこと、育てていくことが、
インナーチャイルドのケアができる
大人の自分を機能させるということに
つながるかなと思っています。
どうしてか?と言うと、、、
インナーチャイルドって、
すごく大ざっぱに言ってしまうと、
私たちの感情なんですよね。
人が生き辛さを感じる時、
ネガティブな感情の中で、
もがき苦しんでいます。
長い間、ネガティブな感情に囚われ、
苦しみ続ける人というのは、
この観察する自分が弱まっていて、
感情に飲み込まれ、
なかなか、そこから抜け出ることができない方と言えます。
つまり、泣き叫ぶインナーチャイルドに
インナー母ちゃんと父ちゃんがオタオタしてしまい、
振り回され続けているという状態です。
だから、インナーチャイルドをケアする
大人の自分を育てるって、
自分を冷静に優しく観察して、
自分の感情に飲まれないようになるってことなんですよね。
一人二役・自分内子育てを上手く機能させていく・・・
という感じです。
私自身、自分の回復を振り返ると、
20年近くかけて、
自分の中に、
自分を冷静、かつ優しく観察する自分を
育ててきたなあと思います。
自分を観察することと、
自分を分析することや、
自分をチェックすること。
これらが、結構、混同されますが、
全く別のことです。
自分を観察するって、
例えるなら、
空に浮かんでいる雲を、
ただただ眺めて、
「白いなあ」とか
「きれいだなあ」とか
「流れていくなあ」とか
思っている。
そんな感じです。
そこに何の分析も、意味づけもない。
それが観察するということです。
雲を観察することはできても、
そういう眼差しを自分に向けることは、
なかなか難しいかなと思います。
特に激しいネガティブな感情が荒れ狂っている時は、
誰しも、それが難しくなるでしょう。
これは、泣き叫び暴れる子どもに対しては、
大人であっても、
多くの人が戸惑ったり、イライラしたりするなど、
なかなか冷静に優しく接することが難しいのと似ています。
人間の一番の悩みどころは
子育てと聞いたことがありますが、
外の世界だけではなく、
内側の世界、自分の心の中でも、
そうなのかなって思います。
私がセッションの中で伝えているのは、
身体を動かすなどして身体を強く感じ、
そのことによって感情から、
程よい距離を取る方法です。
このことによって、
自分の中の感情(チャイルド)に乗っ取られないで、
観察できるようになるのです。
身体を動かすと言っても、
マラソンやウォーキングをするなどいった
時間や手間を取るものではなく、
ごくごく簡単で短時間でできるものです。
また、これは一時しのぎのものではなく、
続けることによって、
自分を観察する力が、確実につきます。
私自身、これを続けることで、
どんどん自分を観察する力、
インナーチャイルドをケアする力がついてきました。
他には、自分を観察するきっかけとなる言葉を
繰り返し自分の中で発してみるというやり方も有効でした。
具体的には、
特に感情が動いてなくても、
日々の生活の中で、何回も何回も、
「今、私に何が起こっているんだろう?」と
自分に問いかけ続け、
自分を観察することを意識し続けました。
これは、今も続けています。
ものすごく効果的で、日に日に、
自分を観察する力、
インナーチャイルドをケアする力がついている感じがあります。
以上、ご参考になれば幸いです。
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